「望ちゃん、朝だよー」

すかー……

「望ちゃーん、起きてー!!」

ゆさゆさ。
……すかー…


「……望ちゃん、起きなきゃ核融合するよ?」(声真似)

びくっ!

「…お?反応アリ??」

「…」

「…駄目、かぁ…。ホントは寝かしといてあげたいけど…流石にもう11時だしなぁ…」

「……」

「ねぇ望ちゃん、起きなきゃ望ちゃんの分の桃まん、全部食べちゃうわよ」

「………」

じ―――っ。

「…………;;」


「ホントは起きてるくせに」








009.休日の目まし時計







「(…ったく、人が気持ちよく寝ている所を、誰が起こし来たかと思えば…)」


――口から出掛かった言葉を、思わずそのまま飲み込んだ。


「(まぁ、朝からこやつの百面相を拝めたことだし、良しとして大人しく起きてやるとするか…)」


あとがき